紙の匂いから

朝起きて、ほぼ平熱。午前中、クリニック。インフルエンザ、完治。喉が腫れていて、炎症止めの薬が処方される。
それでも、体調はいいので、車で三浦半島を回ってみる。車中、先日買った、ムーンライダーズ「Live at FM TOKYO HALL 1986.6.16」を聴く。
帰って、英語の勉強。それほど、はかどらない。
早川義夫『ぼくは本屋のおやじさん』(晶文社、1982)を拾い読みする。
ドゥービー・ブラザーズ「スタンピード」とキング・クリムゾンクリムゾン・キングの宮殿」をレコードで聴く。ジャケットの紙の匂いが懐かしくて、名古屋のバナナレコードを思いだす。
バナナレコードのホームページを見たら、高校生の頃、連日のように通っていた、栄の店舗はなかった(栄・本店ではなくて)。
名古屋、栄周辺の地図を、Googleマップで眺めてみるが、地名と景色の記憶と、じっさいの地図との位置関係がなかなか結びつかない。
思っていたより、狭いサークル内で、暮らしていたみたい。鳥瞰図で見ていなかったから、「名前だけ知っているけれど行ったことない地名」が、周辺に点在している。
まあ、たかが、3年間のことだ。
そうは言っても、15歳から18歳までの3年間で、先述のバナナレコードでは、キング・クリムゾンも、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドも、ドアーズも、クリームも、ぜんぶ、ここで買った。
本は、千種の正文館書店。ビートニク関連の本は、たいてい、ここ。
どうしてビートニクかというと、当時、クローネンバーグ監督で、W.S.バロウズ裸のランチ」が、近所のシネマテークで上映されていたからで、しかし、この映画館で観た最初の映画は、矢崎仁司の「三月のライオン」だと記憶している。
中学生のときに見聴きしていたものは、いまとなっては、まるで残っていないのに、高校生になると、当時の情報を、不完全燃焼みたいに、いまでも引きずっている。おかしなことだと思う。