2013-01-01から1年間の記事一覧

猪瀬直樹のこと―青春譜

まったく、と言っていいほど、政治のことはわかりませんが、猪瀬直樹がたいへんらしい。 猪瀬直樹の書いた本は、中学生だったか、高校生だったか、けっこう、真剣に読んだ。おもしろかった。『ミカドの肖像』とか『土地の神話』とか。 好きだったのは、『マ…

磯崎憲一郎『赤の他人の瓜二つ』

夕飯、これ、つくる。「豚肉とキャベツのミルフィーユ鍋」。 http://cookpad.com/recipe/729015 ただし分量は、豚肉は330g、キャベツは大玉を半分、長ネギ1.5本。材料を入れて煮るだけ。味付けもなし。とりわけて、食べるときに、胡麻ダレか、ポン酢か、柚子…

山本直樹『YOUNG&FINE』

この本、どうやって買ったのか、おぼえていないが、1992年が初版で、僕の持っているのは第3刷なのだけれど、やはり1992年だから、僕が15歳のときだろうかと思うのだけれど、15歳というと中学3年生だからそれは違っていて、山本直樹の本をはじめて買ったのは…

トロン

NHKの「プロフェッショナル」という番組、藤子・F・不二雄先生の回を再放送で観る。先日、藤子・F・不二雄ミュージアムに行ったのだけれど、書斎の本棚がきちんと見られなくて、何のための展示だか、と思った。よほど目玉ものの展示でもないかぎり、もういち…

クララサーカス「Klara Circus LIVE 1985-1991」(おおざっぱに、1988年を思う)

ここんところ、部屋でも車でも、ずっとクララサーカスばかり聴いている。 クララサーカスのCDとDVDは、ほとんどが87年から91年のライブ収録。クララサーカスの彼女たちは、髪を短く切ったり、襟の大きな衣装を着て、僕が10年後にも20年後にも書けないような…

B.Z.ゴールドバーグ他「プロミス」

夕方から、池袋へ。B.Z.ゴールドバーグ(他)監督「プロミス」観る。2001年の映画。 イスラエルに住むユダヤ人の双子の少年が、パレスチナ人の少年に会いにパレスチナ自治区を訪れるドキュメンタリー映画と書けば、嘘ではないのだけれど、何も説明していない…

宮崎駿「風立ちぬ」

家族で、話題作、「風立ちぬ」を観てきた。 2日前まで奥さんの郷里に帰省していて、義理の母が「おもしろかった」と言っていたのは「風立ちぬ」ではなくて、百田尚樹『永遠の0』で、「貸してあげる」と言われたのだけれど、滞在のあいだにすらすらと読んで…

山口果林『安部公房とわたし』(ちゃちゃっと読みました)

真知の公房に対する絶対の尊敬は、かげりを見せた。こうしたことがふたりの関係に変化をもらたらし、結局、公房は最後の数年、芦ノ湖を見下ろす国立公園内にある山荘にひとりこもって暮らすようになった。 安部ねり『安部公房伝』(新潮社、2011) 山口果林…

山口果林『安部公房とわたし』(届いただけ。まだ読んでない)

ミズカネ 「えー、できてるの? 嘘? 絶対に? 賭けてもいい? あたし、そういうのに疎いの、全然気づかなかった」と言いたがる女がいる。そういう女ほど、ほんとは疎くない。いつも誰と誰ができてる、そんなことばかり考えている。俺がそんな「タイプの女」…

黒沢清「ドッペルゲンガー」

黒沢清「ドッペルゲンガー」を観る。ぽすれんで借りたやつ。これ、以前にも観ている。「CURE」と「カリスマ」は、フランスにいるときに観ていて、それが黒沢清作品との出会いかというとそうではなくて、大学1年生のときに「神田川淫乱戦争」を観ている(周防…

細田守「サマーウォーズ」

ぽすれんでレンタルした、細田守監督「サマーウォーズ」、観る。 「おおかみこどもの雨と雪」でも思ったのだけれど、拒絶とまではいわないが、壁ひとつ隔てたところにある世界観で、とりわけ、シーンの随所にみられる、いわゆる「オタク文化」的なものには、…

トム・フーパー監督「レ・ミゼラブル」

ぽすれんで借りていた、トム・フーパー監督の「レ・ミゼラブル」を観る。キャメロン・マッキントッシュ製作のミュージカル舞台の映画化。ミュージカルだからか、英語がやけに聞き取りやすい。フランスが舞台の物語が堂々と英語で演じられることに違和感をお…

渡邊十絲子『今を生きるための現代詩』

渡邊十絲子『今を生きるための現代詩』(講談社現代新書)は、おもしろい。詩を読む人、詩を書く人、読まれたし。 僕がいつも考えていることがあって、それは、どうして歌には、詩(詞)がついているのだろうか。 父親が「かぐや姫」の「22才の別れ」を聴き…

「ゾンビ道場」のこと

83年生まれのイラストレーター、Tokin(トキン)さんに送ってもらったフリーペーパー「ゾンビ道場」の最新号とバックナンバーを読む。仕事を終えた、午前2時。 双極性障害と、解離性障害をもった、イラストレーターの女の子の、手書きによるフリーペーパー。…

オタール・イオセリアーニ「汽車はふたたび故郷へ(Chantrapas)」

イオセリアーニは「素敵な歌と舟はゆく」が大好きなんだけれど、今回の「汽車はふたたび故郷へ」も、同じ雰囲気を醸している。 イオセリアーニは、グルジア出身の映画監督。 「彼の作品は旧ソ連下で公開禁止であったため、1979年にフランスに移住。1982年よ…

今井正「望楼の決死隊」

監督 今井正 脚本 山形雄策、八木敬一郎 キャスト 高田稔、原節子 齊藤英雄、菅井一郎、清水将夫、鳥羽陽之助...他 あの今井正が? というほどの、西部劇さながらのアクション映画。 国策色はあるが、それよりも警察官の人情が前面に描かれている。 現地ロケ…

誰のためのぽすれんだ!

昨日は、いちばん下の弟が遊びに来て、BAROLO(バローロ)というイタリアワインを開ける。空ける。 親父が亡くなったときに、友人のカジノさんがお供えしてくれた品で、ずっとお供えされているのもワインに悪かろうと、栓を抜いた。 安いワインと括っていた…

It's Complicated「恋するベーカリー 〜別れた夫と恋愛する場合〜」

「ぽすれん」でDVDをレンタルして、1ヶ月以上放置していたのを、ようやく観た「恋するベーカリー」(延滞料金がかからないのが、いいのか、悪いのか)。 原題の「It's Complicated」、日本語副題の「別れた夫と恋愛する場合」が示すとおり、中年を少し過ぎた…

タケカワユキヒデ「じょうじなまはげの唄」

これは、知らなかった。 仕事で煮詰まっていた23時過ぎに、知人がリンクを送ってきた、タケカワユキヒデ「じょうじなまはげの唄」。 「じょうじなまはげ」は、イワモトケンチのクレイアニメーションで、短編映画らしい。「1998年12月23日、株式会社テレビ東…

早川義夫+佐久間正英ライブ@黄金町試聴室その2

2月24日(日)、早川義夫のライブ。黄金町の試聴室。 僕にとって、初の、早川義夫。サングラスじゃなくて、丸眼鏡だった。 小さな声で、「ねとっ」とうたうのかと思っていたら、真逆だった。声は大きくて、太くて力強い。低音が気持ちいい。びっくりした。 1…

『ともにある  神田橋條治 由布院・緩和ケアの集い』(木星舎)

食道がんを患った64歳の父が、横須賀共済病院で、抗がん剤治療を受けたものの効果がみられず、これ以上、この治療病棟でできることはないと言われて、肺炎を起こしていたため、そっこく追い出されるようなことはなかったのだけれど、往診の折には「はやいと…

安部公房『(霊媒の話より)題未定』

安部公房の「天使」という短編が見つかって、文芸誌の『新潮』に掲載されたのが昨年末で、ちょっと話題になった。『新潮』は増刷されたらしい。 「天使」は、1946年、満洲からの引き揚げ船のなかで書かれた短編だという。 このところ、満洲のことばかり調べ…

長男の宿題

幾(長男)の算数の宿題が間違いだらけ。「どちらがどれだけ多い(少ない)」が苦手らしい。 いっぽう、幾は歴史好きで、戦国時代の出来事とか、武将の生没年をことごとく暗記しているので、これを算数に活用しようと思った。 僕「家康は何歳まで生きたの?…